うつ病と退職
うつ病で退職する教師が増えている。最近の教師は、生徒との係わりだけでなく、保護者との関係によるストレスからうつ病、そして退職に追い込まれるケースが多いと言う。聖職とは言え、一般サラリーマンと同様に上司と部下という関係のストレスもあるわけで、この複合したストレスが、退職せざるを得ないほどのうつ病を発症させるのだろう。
うつ病の対処としては、ストレスと折り合いをつけるだけの精神的強さを育てるのがベストだが、深刻な状態なら、まずは病因を除去することが先決である。つまり職場がストレスならば退職することになる。しかし、退職理由が「うつ病で退職」と「肝臓病で退職」とでは、周囲の受け止め方も異なるようだ。最近はうつ病に対する理解も進んでいるが、うつ病は肉体的症状が顕著に表れるわけではないため、退職するほどの辛さは本人にしか分かるまい。退職するほどのうつ病の人間に「強くなれ」「頑張れ」という叱咤激励は無意味である。うつ病は安易な精神論では太刀打ちできない。
心の病であるうつ病は、治療経過も曖昧で時間もかかるため、結局退職に追い込まれるらしい。退職した途端にうつ病が治ったという話も聞くが、現金な病気とは決め付けられない。ストレス社会の現代、ひ弱な精神力では再びうつ病が原因で退職、という可能性は大いにあるだろう。